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日本画 北野恒富
日本画 北野恒富は1880年に生まれた日本の画家です。石川県の金沢市に生まれた北野恒富は、明治期から昭和期にかけて活躍をしています。日本画だけでなく、版画家としての名声を上げており、日本の美術界でも高名な芸術家です。北野恒富は小学校を卒業した後に、銅板木版書画の版下画をして生計を立てていた西田助太郎に入門をしており、版下彫刻の仕事に研磨していったのです。さて、そんな北野恒富ですが芸術に版画制作に追われる中でも市内の寺の住職から漢字、そして南画学んでおり、積極的に自らの芸術に力を入れていきました。元々、版画の技術を身につけていた北野恒富は数多くの版画師の元を転々とした後に、中山駒太郎に誘われる形で北国新聞の彫刻部に勤務することになっていくのです。彫刻の技術の研磨はもちろんなのですが、新聞内の挿絵などもその時に研究をし、後の自らの作品に活かしています。18歳の時、南画を本格的に制作するキッカケとして大阪を出て稲野年恒に師事をしています。その後、才能を発揮し続け文展に入選したことにより、頭角を表していきます。北野恒富の描く作品は様々な対象物をモチーフとしていますが、美人像を描く作品が特に多く生み出されているのが特徴でしょう。優しく丸みを帯びた筆遣いに、克明に描写さえれるその形、さらにはその絵の中に起こる前後の物語りすらも連想させる、美しもドラマティックな作風として名を馳せています。その作品の一つ「三味線」は、梅の木を背景に三味線を持つ女が描かれた作品なのですが、やはり物語性を感じさせる、流れのあるタッチが独特です。美しく雪のように白い女の肌に、背景で咲く梅の花の白さが相まって、日本的な美しさを強く感じる素晴らしい作品になっているのです。大正期にはアールヌーヴォーを思わせるポスター制作なども兼任に、幅広くその才能を伸ばしていきます。結果的に文展ではなく、院展を中心に活躍し、大阪の画家の中心的な存在として現役として走り続けていました。数々の才能に溢れた北野恒富は、芸術の為に生まれたといっても良い日本を代表する画家なのです。
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